ワイン生産者

みなさまが家でゆっくり楽しむひとときに寄り添えますように、amalaはワインの販売を開始いたします。それぞれの造り手の哲学を感じながら、自然の味わいをどうぞお楽しみください。

フランス

ボルドー | ブルゴーニュ | シャンパーニュ | ロワール | コート・デュ・ローヌ | ラングドック | アルザス | ジュラ

ブルゴーニュ

Philippe Pacalet
Philippe Pacalet
フィリップ・パカレ
自然と生命に最大限の敬意を抱くリアリスト。マルセル・ラピエールの甥であり、プリューレ・ロックの醸造長を務めた人物。フィリップ・パカレを紹介する際の常套句です。しかし、様々な噂をよそに自身のワイナリーを立ち上げてから15年になろうかという今、彼の名前は、ブルゴーニュを代表する造り手の一人と同義になったのではないでしょうか。[more...]
Pattes Loup
Pattes Loup
パット・ルー
シャブリというアペラシオンはその名声の高さと世界的需要の為に、ほとんどの生産者が品質追及を放棄し、大量生産を行う怠惰な生産地域です。自然派という枠外であっても、秀逸なワインを造る生産者が稀の中、自然派の生産者となると壊滅的状況でした(唯一の例外は、著名なアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムール)。そんな地域にあって、僅か2haほどの畑から、自然派ワイン造りを始めたのが、(2006年当時)24歳のトマ・ピコ氏です。彼の父もシャブリの生産者ですが、当初は栽培・醸造方法も一般的で、農薬・培養酵母などを用いてワイン造りを行っていました。そんな環境にありながら、彼はなぜ自然派という方向性に目覚めたのでしょうか。[more...]

ロワール

Claude et Etienne Courtois
Les Cailloux du Paradis
レ・カイユ・デュ・パラディ
「奇跡のワイン」とも呼ばれ、フランスに熱狂的な信奉者を持つ、クロード・クルトワ夫妻のワイン。1995年のファースト・ヴィンテッジ以来、極端なまでの低収穫と、極々一部の例外を除いて醸造・瓶詰めとも亜硫酸塩無添加が生み出すワインは、ショーヴェ、オヴェルノワらに続く純正ヴァン・ナチュールの偉大な始祖作として、世界のワイン生産者に影響を与えた。クロードの信念は「畑の環境の調和が完全ならば、収穫期が雨でも腐敗果の心配なく、素晴らしいワインができる。私は醸造家であるよりも、農夫であり続ける」。
Le Clos du Tue-Boeuf
Le Clos du Tue-Boeuf
ル・クロ・デュ・チュ=ブッフ
今を遡ること20年以上前、1996年にビオロジック栽培と、醸造時亜硫酸塩無添加醸造を開始し、今や堂々ヴァン・ナチュールの重鎮と畏敬される生産者。ドメーヌを運営するのはティエリ-とジャン=マリのピュズラ兄弟。このクリュは、16世紀には国王フランソワⅠ世と王女クロードが、特に入念に管理したという記録が残る、由緒ある畑である。畑には施肥も数年に一度にとどめ、40hl/haを上限とする低収穫を徹底。亜硫酸塩添加もゼロ、もしくは瓶詰め時のみ15ml/lを上限とする。そのワインは、若いうちから気取らず近づきやすいが、熟成を経て次々に現れる味わいは、“驚異のピュズラ・ワールド”との讃辞を浴びる。
Marc Pesnot
Marc Pesnot
マルク・ペノ
ロワール河の下流、ナントの街の周辺にはミュスカデの生産地域が広がります。この地で、底なしの情熱でワイン造りにあたるのがマルク・ペノその人です。美味しいワイン造りこそが自分の夢と語るペノ氏は、時間も手間も惜しむことなく、全てをワイン造りに費やしています。[more...]

アルザス

Pierre Frick
Pierre Frick
ピエール・フリック
1970年にビオロジック、1981年にビオディナミを開始したアルザス有機農法の先駆者。当主ジャン・ピエールはブドウ農家の12代目。長年の真摯なビオディナミ栽培により力強さを備えたブドウ樹には生命力が吹き込まれ、近年はボルドー液の使用も大幅に低減した。12haの自社畑の一部は、ブルゴーニュと同じジュラ紀ドッガー時代(バトニアン期、バジョシアン期を含む)の魚卵状石灰岩も豊富。醸造時は、白品種も全て全房でプレスし、100年以上使い続ける30hlのフードル(大樽)で熟成。1988年以来、補糖を一度も行っていない。複数ある亜硫酸無添加キュヴェには立体感ある舌ざわりがともない、触覚的なテクスチュアが現れる。信条は「ブドウの樹は、天と地をつなぐ架け橋。ワインの本質とは審美的なものであり、それは芸術の一分野を占めている。ワインは自然への愛と、畏怖の念が刻印されるべきものである」。

ラングドック

Léon Barral
Domaine Léon Barral
ドメーヌ・レオン・バラル
バラルの畑は特別である。ラングドックに大雨が降り、トラクターが踏み固めた周囲の畑が沼のようになった時でも、ここの畑だけは柔らかな土が水を吸い、しっとりと、艶やかな地表が見える。「土壌の生物(ミミズなど)を健全に育み、彼らが自然に作る土深くまでの微細な空洞と風通しにより、畑の土を柔らかくする」という当主ディディエが心血を注いだ栽培の力である。その栽培にはさらに、偉大な力がある。軟らかな土深くに保たれる十分な水分で収穫時、周囲の畑では急落するブドウの酸が、ここでは落ちずにまばゆく保たれる。冬には約100頭もの牛、羊、鶏を畑に放し飼いにするため、堆肥も全くの自然の産物である。アルコリックで重々しく、かつ単調な多くのラングドック・ワインとは次元の異なる、純度の高い果実味と、端然たる酸に支えられた、フィネスあふれるそのワインは、「フランス・自然派ワインの最精髄の一つ」との評価が高い。

イタリア

ピエモンテ | トスカーナ | シチリア | ガンベッラーラ

トスカーナ

Casale
Casale
カザーレ
スイスで教師をしながら、ジャズ奏者、役者、演出家、画家、詩人としても活躍したジョヴァンニ・ボレッラが、1973年にキアンティ・コッリ・セネージ地区に地所を購入。全41ha中、標高・日照ともに最良の5haのみをブドウ畑とした。1970年代末に「知人に、君の栽培方法はビオロジックだと言われた」ことで、その呼称を認知し、1981年に認証を取得。トスカーナ・ビオの先駆者の一人でもある。土壌は「フェノメノ・コッラルト」と呼ばれるユニークな石灰岩と火山性土壌の層。肥料は刈った雑草を樹の根元にまくだけ。発酵、熟成はコンクリート・タンクで野生酵母のみ。リゼルヴァは5~7年もの熟成を経る。長年一貫して国際品種とは無縁で、サンジョヴェーゼだけでなくカナイオーロ、コロリーノなどの伝統品種も古木の域。それに加えて、遊び心と老獪な知性あふれるジョヴァンニの円熟した境地が、カザーレのワインの卓越してクラシカルな、まるで古き良きキアンティの想像上のお手本を具現化したような、素朴かつ高貴な味わいの秘密の一つであろう。

ガンベッラーラ

Menti
Menti
メンティ
ステーファノ・メンティは、イタリアワイン界の中軸と目される逸材である。この造り手の登場で「イタリアのナチュラルワイン界は、面目を一新した」とさえ思わせる者。1600年代に建てられた石造りの農家を今もワイン造りに活用。建物自体が今なお呼吸しているように感じさせる。周囲の山と畑に、鷹、鷲、雉、ウサギなどが日々現れるのは、「2001年にビオロジックに転換して以来」と、若き4代目当主ステーファノ・メンティ。2010年からはビオディナミを採用し、6haの自社畑を管理している。ブドウ圧搾は基本全て全房で行うのも、ステーファノの信条で、ガルガーネガ100%の白ワインを中心に、オレンジワイン、瓶内二次発酵・澱引きなしのスパークリングも生産している。いずれも個性あふれる洗練されたナチュラルワイン。包み込むようなテクスチュア、優しくあたたかな味わいと、無類にきれいな仕上がりで、ワインはイタリア本国でも毎年リリースと同時に完売となる。

スペイン

Mendall
Mendall
メンダル
スペイン・カタルーニャのナチュラル・ワインムーブメントを語る上では欠かせない、ラウレアノ・セレス。フランスの造り手たちとの親交も深く、2011年からは、カタルーニャの生産者たちを巻き込んでの試飲会も企画・運営している。ラウレアノが畑を持つ、テーラ(土地)・アルタ(高い)はカタルーニャ州の南の端に位置しており、名前の通り標高の高い、中央台地(メセタ)に差し掛かる地域である。気温は涼しく、昼夜を問わず風が吹いているので、同じカタルーニャのワインでも、海に近い地域のワインに比べ、収穫時期も遅く、果実が過度な凝縮をすることがない。元々は、同じ村内の協同組合で働いていたラウレアノだが、大量生産、無個性のワインを彼が造り続けられるはずもなく、亜硫酸無添加のワインを自宅兼ワイナリーで造り始める。イノックスタンクとティナハが所狭しと並ぶ小さな醸造所だが、ワインは抑えても抑えきれないラウレアノとカタルーニャのエネルギーを体現している。

ギリシャ

Domaine Sclavos
Domaine Sclavos
ドメーヌ・スクラヴォス
朝起きると、家から五分のセラーと畑へと向かい、敷地内で飼うヤギの乳を搾り、チーズを造る。島の半島の街、リクスーリに住むエヴリヴィアディス・スクラヴォス(愛称:ヴラディス)は、父親が大手ワイナリーに売っていたブドウを引取り、家のガレージで少しずつワイン造りを始めた。家族の起源は、ウクライナで、13代前にすでにワインを造っていたという記録が残っている。徴兵され僻地で従軍したりもしていたが、やはり生まれ育った島での、動物とブドウ畑に囲まれた生活へと戻ってきた。ワインを作り出して20年、ようやくガレージではない満足のいくセラーも手に入り(2016年)、父親の代では観光農法だったブドウ畑も、バイオダイナミック農法なども取り入れた栽培を、家業に戻ってきてすぐに始める。そのおかげで畑は現在では活力にあふれている。ロボラを初めとする、樹齢の高い地品種から出来上がるワインには、他の地域のワインには無い、力強くも繊細なアロマを感じる。

ジョージア

Zurab Topuridze
Zurab Topuridze
ズラブ・トプリゼ
家族代々受け継がれてきた蔵元。ワイン造りにおけるジョージアの伝統を復活させるべく、ジョージア固有の(前世紀から絶滅の危機にさらされている)品種を復元し、忘れ去られたこれらジョージアの品種を用いて自然なワインを生産することを蔵元の目標としています。サペラヴィ(広くジョージアで栽培されている)種と希少な品種であるチュハヴェリとスヒラトゥバニ種を現在栽培しワインを造っていますが、2012年から新たにグリアとサメグレロの地域の固有品種6種の栽培を始め、新しいブドウ畑作りを始めました。2013 年にはグリアの地域の固有品種 30 種類以上を植える予定です。会社名である Iberieli(イベリエリ)はジョージア人の先祖にあたるコーカサスの民族でのひとつで数千年も前からワイン造りをしていた民族です。

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